スーパーマリオの謎

スーパーマリオにはどうにも解せない点が多々あります。
そのひとつが土管。

以下のことが同時に発生するのです。一体どういう仕組みになっているのでしょう。

(1) マリオはその上を歩ける。
(2) マリオがその中に入れるものもあれば、入れないものもある。
(3) 中に入れるかどうかに関わらず、その中からパックンフラワーが生えてくる。
(4) 土管の上をノコノコ等が歩くことができる。
(5) 土管の上を歩くノコノコと、パックンフラワーは重なることができる。
(6) マリオは土管の上にいるノコノコやパックンフラワーに触ると死ぬ。

物理的に一体どのような構成をとればこれの全てを同時に実現できるのでしょう。

ということで少し考えてみました。

私の根底の考えは、スーパーマリオの世界は、いくつかのレーンから構成されているのではないかというところにあります。


【第一レーン】
まず、一番手前、ゲームを実際に行っている人に近い場所は、崖です。
マリオはノコノコ等に噛まれると、一旦ジャンプしたのちに画面下部に落ちていきます。落ちていくときに普段はその上を歩くことができる地面よりも手前の位置を落ちていくさまがみてとれます。これはマリオが普段歩いている場所より手前に崖があることを示唆しています。

【第二レーン】
次にこの崖より1レーンだけ奥にあたるレーン、このレーンがマリオが歩いているレーンです。マリオはつねに断崖絶壁を歩いているわけですね。高所恐怖症の私には到底真似できないことです。

ここで私の疑問であった、土管について考察します。
もし土管が丸く、そのふちをマリオが歩いているのだとしたら、そこを歩く際に遠近法から若干大きく見えるはずです。
仮にマリオの空間を映し出しているカメラがマリオから十二分に遠いところにあり、遠近法の影響が誤差の範囲であるとみなせるとしても、走る距離は長くなるので、丸い土管ならば土管上部を走り抜ける際にマリオのスピードが若干落ちるはずです。しかしまったくその気配がない。
このことから、土管は上からみると四角い形状をしており、またそのふちは普段マリオが歩いている第2レーンに位置していると考えられます。

また、パックンフラワーに関してですが、土管同様遠近法が働いているような動きはしていません。生えてくる途中に徐々に大きくなる等といったように大きさの変化がみてとれないところから、真下からまっすぐ生えているといえます。
まっすぐ生えていて、しかもマリオに噛み付くことができるということは、マリオと同じレーンにいることが考えられます。
この生えてくる穴にマリオは入れないことから、パックンフラワーはマリオが入れないような穴からでてくることができる、すなわち、かなり薄いものであると考えられます。

【第三レーン】
次に、マリオの歩くレーンのひとつ奥のレーンです。ここはノコノコたちが歩いているレーンであることが想像されます。
先ほど述べたように、マリオはノコノコなどにかまれるとジャンプして手前に落ちていきます。この「手前に」という点がミソで、1レーン分手前に飛んでしまうということは、奥から手前に向けての力が働いているはずです。
このことから、ノコノコたちはマリオより奥を歩いていて、目の前にマリオがくると奥からマリオを突き落としているのではないかと考えられます。おそらく大きいマリオのときには一発では死なないのは、その体重から奥からの力ではマリオを突き落とすのに充分ではないのでしょう。

ノコノコたちは土管の上を歩いています。そのことから、ノコノコたちが歩いているレーンもまた土管の穴は存在しないのではないかと考えられます。

さて、レーンが違うのになぜマリオはノコノコを踏むことができるのでしょう。
マリオの歩いているレーンとノコノコたちのレーンはかなり近い距離であると考えられます。すなわち、マリオがほんの少し足を伸ばすだけで、ノコノコを踏むことができる位置であるというわけです。一旦踏んだノコノコを蹴ることができるのも、かなり近い位置であるからです。

【第四レーン】
またまた土管の話に戻ります。あまりにレーンが離れていると、スムースに土管に入ることができません。ということで、ノコノコが歩いているレーンのさらにもう1レーン奥に土管の穴があるのでしょう。また土管に入れない場所の場合には、ここに穴があいていないのでしょう。
この土管の穴のレーンとノコノコが歩いているレーンの位置関係ですが、ノコノコはマリオを容易に蹴り上げることができなくてはなりませんので、土管の穴をはさんだ位置にいるということはちょっと考えにくいです。この順で間違いないでしょう。

【第五レーン】
次のレーンは背景です。一見遠くの景色のように見えますが、これは間違いなく絵です。かなり近い位置のはずです。
このことは隠しコインの存在から想像できます。この理由は次のレーンで。

【第六レーン】
なにもないように見えるところでジャンプするといきなり現れる隠しコイン。これは、マリオがジャンプしたのを見計らって、背景の裏にいるスタッフが背景の奥からおもいっきり押し出しているのです。
隠しコインがある場所には、おそらくゴムのような素材でできている背景に小さな穴が開いてるのでしょうね。その穴を通じてブロックを押し出しているのです。

この背景の裏にいるスタッフ、海の面では大変な苦労をしています。
マリオがいくらヒーローだとはいえ、あそこまで長時間にわたって海の中にいつづけるのは困難でしょう。ましてやあの運動量です。そもそもマリオがいるレーンより手前は崖なのです。水で満たすことができるはずがありません。
つまり、海の面では背景の裏でマリオを必死になって持ち上げているスタッフがいるのです。とはいえ背景がありますので、おそらくマリオの体に鉄製の物質をくくりつけ、背景の裏で強力な磁石で支えているのだと思います。

このスタッフの存在、じつは海にある穴の付近で明らかになります。穴に近づくとマリオは穴に吸い込まれるようになりますが、やはり低い位置のマリオを持ち上げるのはスタッフもかなりつらいのでしょう。そしてスタッフが力尽きるとマリオも穴へと落ちていきます。あのマリオの泳いでいるかのような動きは、裏にいるスタッフに対してもっと持ち上げてくれ!と言っている合図だったんですね。

このスタッフはきっと裏でハンマーブロスにハンマーを手渡す作業なんかもやってるんでしょうね。

このスタッフのみなさんはきっと「欽ちゃんの仮装大賞」なんかに出場したらかなりいい線までいけるんじゃないでしょうか。これだけ多くの目にさらされているスーパーマリオにおいてその存在に気づくことはないですからね。

【まとめ】
スーパーマリオの世界はいくつかのレーンから構成されている。
手前から、
・崖
・マリオが歩くレーン(土管のふちとパックンフラワー用の薄い穴を含む)
・ノコノコ等が歩くレーン(ここも土管のふち)
・土管の穴
・背景
・スタッフ(隠しコインの押し出し、海面でマリオを支える作業、ハンマーブロスへのハンマーを渡す作業等を担当)


しかし説明がうまくないですね。どなたかこの世界を3Dで表していただければ一目瞭然なのですが。それにしてもマリオももう少し奥を歩けばいいのに。もはや断崖絶壁のぎりぎりを歩くのが大好きなMっ気たっぷりのナイスガイだとしか思えません。