NETWORLD+INTEROP

7月頭にこの展示会に行って参りました。

今回のInteropは過去最大級のRFID実証実験の場でもありました。
例えば、
・入り口で従来通りのバーコードで読み取り
・その先にあるゲート通過時にRFID読み取り
・それらふたつの認識精度を比較、その実用性を見る。
という実験が行われていました。

今回の実験は、IPv6RFC等でも知られる慶大村井教授で有名なAuto-IDセンターが主催しています。
ちなみに、日本にはRFID関連団体として他にユビキタスやTORONで有名な東大坂村教授によるユビキタスIDセンターがありますね。

実験の精度が充分高ければ、今後
・入場の完全自動化
・展示会後の出展者と見学者のつながり(資料提供等)
・見学者の動きをマイニング、運営の効率化
なんてことを考えているのだそうです。

さて、今回の実験では電源がないタイプのRFID、パッシブタグが利用されていました。
電源があるタイプであるアクティブタグが1000円程度であるのに対して、パッシブタグは100円程度とずいぶん安いのですが、それにしたって1枚100 円です。今回のInteropの入場者は14万人以上でしたので、このタグだけで1400万以上かかっていることになります。


先日食品業界の知人と話す機会がありました。
食品業界ではトレーサビリティが義務化されることになっています。鳥インフルエンザBSE生ごみ餃子といった世間を騒がせた事件がありましたので当然でしょう。
これはRFIDにとっては普及の絶好のチャンスです。そのかたも今は管理コードを使っているが本当は効率などを考えて二次元バーコードやRFIDに期待はしているのだそうです。が、どうしたって一枚100円では高すぎるそうです。
ひとつ100円の野菜に1枚100円のタグでは採算があうはずがないですよね。


技術屋側は何に使っていいのかわからず、使い道をしっている利用者側はコストの高さから敬遠している、というのがこの分野の現状のように思えます。
こちらの分野の人には、幅広い分野への進出に向けた行動と、コストダウンに向けた努力に励んでいただきたいところであります。